議事録の書き方|初心者でも失敗しない!ダメな例・上手なコツ・フォーマット付き解説

最終更新日: 2025.07.25

 

「議事録って、何を書けばいいのかわからない」「上司から『これじゃ伝わらない』と注意された…」そんな経験はありませんか?

 

会議後に残す“議事録”は、ただの記録ではなく、次のアクションをスムーズに進めるための重要なツールです。でも、内容がごちゃごちゃしていたり、読み手に伝わらなければ逆効果。

特に中小企業では、議事録がしっかりしていないと「何を決めたのか」「誰が何をするのか」が曖昧になり、仕事の遅れやミスにつながることもあります。

 

本記事では、議事録の「ダメな例」と「上手な書き方」を比べながら、誰でも伝わる議事録が書けるようになるためのポイントを解説していきます。テンプレートや便利ツールの紹介も交えて、すぐに実践できる内容にまとめました。

 

「議事録を書くのが苦手」と感じている方こそ、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

 

 

 

■ そもそも議事録とは?目的と役割をおさらい

 

 

議事録とは、会議や打ち合わせで話し合われた内容を、あとから誰が見ても理解できるように記録した文書のことです。単なる“メモ”とは異なり、関係者全員が「同じ認識」で行動できるようにする役割があります。

 

 

議事録の3つの目的


  1. 記録の保存(備忘録)
    会議で何が話されたのか、いつ誰がどんな発言をしたのかを残しておくことで、後日確認が必要になった際に役立ちます。トラブル防止の証拠として使われることもあります。
  2. 情報の共有
    参加者だけでなく、会議に出られなかった人にも内容を伝える手段になります。「これって誰がやるんだっけ?」というモヤモヤを防ぎ、全員が同じ情報を持って動けるようにします。
  3. 次のアクションの明確化
    「会議で決まったことは何か?」「誰が何をいつまでにやるのか?」が明確になっていれば、行動に迷いがなくなります。つまり、議事録は業務の“エンジン”にもなるのです。

 

 

備忘録と報告書の違いとは?


混同されがちな「備忘録」と「報告書」ですが、以下のように目的が異なります。

 

このように、議事録には「記録する」「共有する」「行動に移す」ための大切な役割があるのです。

 

 

 

■ ありがちな「ダメな議事録」とは?

 

 

議事録を書いたのに「読みにくい」「結局、何が決まったの?」と言われた経験はありませんか?

ここでは、よくある“失敗しがちな議事録”の特徴を整理します。自分の議事録に当てはまっていないか、チェックしてみましょう。

 

 

一言一句書きすぎて読みにくい


会議の内容をすべて文字起こしするようなスタイルは、読み手にとって非常に負担です。話し言葉は繰り返しや冗長な表現が多く、文章として読むとわかりづらくなります。

 

❌【NG例】
「えっと、だからまあ…その件は、来週また話そうかなって感じで…えー、えーと、はい、お願いします。」

このままでは何が決まったのか、伝わりません。

 

 

内容が曖昧で、結局何が決まったかわからない


「〜について議論した」「〜という話が出た」など、議題に触れてはいるものの、結論や決定事項が書かれていない議事録もよく見かけます。

 

❌【NG例】
「新商品について意見交換した。」

誰がどんな意見を出したのか?決定事項は?行動するのは誰?が不明です。

 

 

形式がバラバラで読みづらい


フォーマットが統一されていない議事録は、情報がどこにあるのか探しにくく、読み手にストレスを与えます。特に複数の会議記録を保管する場合、比較や検索がしづらくなります。

 

 

 

■ 議事録が「上手な人」の特徴

 

 

議事録が「読みやすい!」「わかりやすい!」と言われる人には、共通するコツや準備があります。ここでは、議事録が上手な人が実践しているポイントを紹介します。

 

 

事前に会議のゴールやアジェンダを把握している


議事録がうまい人は、会議が始まる前から勝負が始まっていることを知っています。議題やアジェンダ、会議の目的をあらかじめ把握しておくことで、どこを重点的に記録すべきか判断できます。

 

✅【GOOD例】
会議の目的:「新商品の発売スケジュールを決定する」
想定アジェンダ

    • 販売開始の候補日確認
    • 製造部門の準備状況
    • 販売促進チームのスケジュール共有
    • スケジュール調整の合意
      → 発言者の意見よりも、最終的に決定された「発売日」や「担当者」「調整事項」を中心に記録

 

 

要点をピラミッド構造で整理できる


情報を「結論→根拠→詳細」といった順序でまとめられる人は、読み手にとっても理解しやすい議事録が書けます。この「ピラミッド構造」で整理すると、内容が頭に入りやすく、後から読み返すときも便利です。

 

✅例:
【決定事項】新商品の発売は9月1日に決定
【理由】プロモーションとの兼ね合い、製造スケジュールの都合
【補足】SNSキャンペーンは8月中旬開始を予定

 

 

決定事項と発言記録を区別している


「誰が何を言ったか」ばかり書くのではなく、最も重要なのは「何が決まったか」。この区別ができている人は、議事録の価値を高められる書き手です。

 

✅ポイント:

    • 決定事項は強調(太字や見出し)
    • 発言は要点のみ、箇条書きで簡潔に
    • TODO(次にやるべきこと)は別枠で整理

 

 

 

■ 伝わる議事録の書き方|5つのステップ

 

 

議事録をうまく書くためには、「何をどう書くか」だけでなく、「いつどう準備するか」も重要です。ここでは、初心者でも実践できる5つのステップに分けて解説します。

 

 

事前準備をする(フォーマット・目的の明確化)


会議が始まる前に、最低限以下の2点を用意しましょう。

  • 議事録のフォーマット:自分でゼロから構成を考えるのは大変。事前に項目が整理されたテンプレートを用意しておくと、メモがスムーズに取れます。
  • 会議の目的とアジェンダの把握:「今日は何を決めるのか?」がわかっていれば、要点がブレません。

 

 

メモの取り方を工夫する(略語・記号・図の活用)


速く書こうとすると、情報が雑になりがちです。効率よく記録するには、以下のようなメモ術が有効です。

  • キーワードだけ拾う(例:「納期→9/15」「担当→鈴木」)
  • 記号を使って視認性をアップ(例:「→」で結果を示す、「★」で重要ポイント)
  • 簡単な図や矢印で関係を可視化

 

 

決定事項・タスクは見出しで強調


「この議事録を読めば、すぐ動ける」状態が理想です。特に以下の要素は、別枠にして目立たせましょう。

  • 【決定事項】:会議で確定した内容
  • 【TODO】:誰が・何を・いつまでにやるか

 

 

箇条書き+簡潔な文で要点を記述


議事録は“読みもの”ではなく“実用文書”です。一文を短く、文末を統一して簡潔に書くと、見やすくなります。

 

❌ NG:
「〇〇についてはAさんが〜と言い、Bさんは〜と反論し、最終的に〇〇となりました。」

✅ OK:

  • A案とB案で意見分かれる
  • B案を採用する方向で決定

 

 

提出前に見直し・上司レビューを受ける


誤字脱字だけでなく、内容の抜け漏れも確認しましょう。できれば上司や会議主催者に一度見てもらい、「これで共有してOKか」確認するのが安心です。

 

 

+α:時短で仕上げるための小技


 忙しい中で議事録を書くのは大変。ここでは、短時間で仕上げるために役立つテクニックをいくつかご紹介します。

 

🔹 会議中に「決定事項」と「TODO」はマークをつけておく
リアルタイムで「★」や「!」などの記号をつけておけば、あとで探しやすく、整理もスピーディに。

 

🔹 話し方のクセを掴む
上司やメンバーの「まとめに入る時の口グセ」や「よく使う表現」を把握しておくと、要点をキャッチしやすくなります。

 

🔹 議事録フォーマットに直接打ち込む
メモから転記するより、最初からフォーマットに記録した方が効率的。抜けや漏れも防げます。

 

🔹 タイピングより“要点抽出力”を鍛える
早く書こうとするより、「何が重要か」を即判断できるスキルの方が、結果的に時短になります。

 

🔹 議事録は“当日中”に見直す
記憶が新しいうちに見直すと、補足も修正も早く済みます。時間が経つと手間が倍増します。

 

 

 

■ 議事録の形式・フォーマット例

 

 

議事録を効率よく、そして読みやすく仕上げるためには、形式(フォーマット)を統一しておくことが大切です。ここでは、よく使われる形式の種類と、Word・Excelの使い分けポイント、そして実用的なテンプレートの構成例を紹介します。

 

 

WordとExcelどっちがいい?形式別のメリット比較


 

→ 社内の文化や用途に応じて、使い分けるのがベストです。

 

 

よく使われる構成テンプレートと記載項目一覧


以下は、ビジネスシーンでよく使われる議事録フォーマットの基本構成です。

 

【議事録テンプレート例(Word形式)】

  • 【会議名】:例)〇〇プロジェクト定例ミーティング
  • 【日時】:〇年〇月〇日(〇) 14:00~15:00
  • 【場所】:会議室A/Zoomなど
  • 【出席者】:氏名 or 部署(敬称略でOK)
  • 【欠席者】:(任意)

 

【議題・内容】

 

【次回予定】
・日時/場所/議題(未定でも可)

このようにフォーマットが決まっていれば、記入ミスや漏れを防げるうえに、チーム全体で共有しやすくなります。

 

 

 

■ 議事録作成に役立つツール・アプリ紹介

 

 

「議事録をもっとラクに書きたい」「メモが追いつかない…」そんな方の強い味方になるのが、議事録作成を支援するツールやアプリです。ここでは代表的な3つのカテゴリに分けて紹介します。

 

 

録音・文字起こし系


スマホやパソコンの録音機能を使えば、聞き逃しを防げます。最近では、録音した音声を自動で文字起こししてくれるサービスも充実しています。

代表ツール:

  • Notta(日本語対応・録音と文字起こしがワンストップ)
  • ailead(顧客との会話を自動で可視化)

※注意:録音前には必ず参加者に確認を取りましょう。

 

 

ChatGPTなどAIの活用


AIの進化により、議事録作成の負担は大きく軽減されつつあります。たとえば、録音やメモをAIに要約してもらえば、手動でまとめる手間が省けます。

活用例:

  • 会議内容のキーワードを入力して要約を作成
  • 発言内容をもとに、決定事項・TODOを自動で整理

AIツールはあくまで補助ツールとして使い、最終確認は人の目で行うのがベストです。

 

 

議事録を“次の行動”に活かす:プロジェクト管理ツールの活用


せっかく会議で決まったことも、実行に移されなければ意味がありません。議事録とタスク管理をつなげることで、会議を「成果につながる場」に変えることができます。

 

たとえば、「シェアガント」の場合:
シェアガントは、心理的安全性を重視したプロジェクト管理ツールで、チームのタスクやスケジュールを視覚的に整理できます。会議で決まったTODOをその場でガントチャートに登録し、担当者・期限を明確にして進捗管理に役立てることができます。

 

 

チャットやダッシュボード機能も備えているため、会議後のフォローもスムーズ。議事録で明確になった内容を、そのまま行動に移しやすい環境が整っています。

 

「議事録の内容をチームで共有し、確実にアクションにつなげたい」
そんなニーズがあるなら、シェアガントの活用はおすすめです。

 

 

 

■ まとめ|伝わる議事録で、チームの行動を前に進めよう

 

 

議事録は、単に会議内容を記録するだけのものではありません。読みやすく、行動につながる議事録は、チーム全体の仕事をスムーズに進めるための「エンジン」となります。

今回ご紹介したように、

 

  • 議事録の目的を意識し、
  • ダメな例と良い例を知り、
  • 誰でも実践できるステップで書く

 

というだけで、格段に伝わりやすく、役立つ議事録が書けるようになります。

また、議事録で明確になった「決定事項」や「タスク」を、そのままプロジェクト管理に活かすことで、会議後のアクションにブレがなくなります。

 

たとえば、シェアガントのようなプロジェクト管理ツールを活用すれば、議事録の内容をそのままスケジュールやタスクに反映でき、進捗の見える化もカンタンに。中小企業でもすぐに使い始められるやさしい設計で、チームの連携を自然にサポートしてくれます。

 

「議事録、今日からちょっと変えてみようかな」
そんな前向きな一歩を応援しています!

 

 

 

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