より効率的に働くための最適なタスク管理の方法とツールの使い方

2021.08.16

仕事をスケジュール通りに進行するためにはタスクの管理を適切に行うことが重要です。

 

しかし、「タスク管理をなかなか安定的に運用できない」、もしくは「もっと効果的にタスク管理を行うやり方があるのではないか」と、試行錯誤してきたという方も多いのではないでしょうか。

 

そういった場合には、タスク管理の設計方法を学び、自分に適したタスク管理ツールを知ることが改善に繋がります。今回のコラムでは、タスク管理を有効的に行うために重要なタスク設計の考え方や、様々なツールのメリットやデメリットをご紹介します。

 

 

タスク管理とは、期限がある「やるべきこと」の優先順位をつけること

最初に、タスクとは何なのかを改めて定義する必要があります。

様々な定義がありますが、ここではタスクを「プロジェクトで発生する期限がある仕事」と定義します。よく似た言葉に「ToDo」がありますが、ToDoは「終了までの明確な期限はないが、やらなければいけない作業」という意味合いでタスクと区別されます。

つまり、タスク管理とは、全体のスケジュールを踏まえ「いつまでに何を終わらせるか」を逆算してタスクに優先順位をつけることです。

特に、チームで進めているプロジェクトは、上司の確認のように周りの人にも仕事を依頼する必要があり、自分のペースだけでは仕事を進められないため、プロジェクトメンバーの予定も鑑みて、タスクを設計する必要があります。

つまり、タスク管理を行なう上で重要なことは2つあります。

1つ目は、明確に定められた「期限」に対して、どれだけ時間を掛ける必要があるのか見定めること。2つ目は、その上で「どれが優先順位の高いタスクなのか」を常に更新し続けることです。

 

 

●タスク管理を設計する4つの手順とポイント

複数のプロジェクトに関わっていたり、業務が多忙を極めたりすると「やるべきこと」が複数発生することになります。こうした状況下で効率的に個人のタスク管理を行なうためには、次の手順でやるべきことを整理します。

 

  1. やるべきことを洗い出す
  2. タスクとToDoに分類する
  3. タスクの優先順位をつける
  4. タスクのステータスを更新する

 

1.やるべきことを洗い出す

まず、「やるべきこと」の洗い出しをします。例えば、手元のノートや、パソコンのメモなどに、今自分がやらなければいけないことを、とにかく書き出してください。

 

ポイントは、「やるべきこと」の作業量や期限、作業の前後関係、粒度といった付随する情報を一旦無視して書き出すことです。

 

「上司に確認する」「お客さんにメールをする」「次の打ち合わせの日程調整する」「資料を作成する」など、『ここに書かれていることがすべて完了すれば、自分のやるべきことはなくなる』というレベルまで書き出すことが理想です。

 

ただし、あまりにも作業量が膨大な場合は、無理に全部出さなくても構わないので、可能なだけ書き出してください。

 

2.タスクとToDoに分類する

次に、洗い出した「やるべきこと」が、タスクなのかToDoなのか分類します。

 

タスクとToDoを分類するポイントは、「明確な期限が定まっているかどうか」で判断することです。

 

例えば、先程の例の場合、「上司に確認する」ことが、『3日後の期限までに上司に確認しなければプロジェクトが滞る場合』はタスクに分類します。逆に、期限が明確に決まっていない場合はToDoとして、タスクとは別に管理する必要があります。

 

ToDoを管理するときは、対応までに掛かる時間を整理する

ToDoは明確に期限が決まっていないとはいえ、いつか終わらせる必要がある「やるべきこと」です。

 

ToDoに分類されたやるべきことは、期限を持たないという性質上、後回しにされることが多いという問題点があります。つまり、ToDoを蓄積させないためには、可能な限り早く着手して完了させることが理想となります。

 

ただし、そのToDoがすぐに終わるのか、それとも終わるまでに時間が掛かるのかは、それぞれのToDo毎に見極める必要があります。

 

特に、後者の「終わるまでに時間が掛かる」ToDoの場合は、どの部分に時間が掛かるのかを要素分解し、時間が掛かる部分の手前まで作業をすぐに進めると良いでしょう。

 

また、ToDoに分類した業務に期限が設定された場合は、タスクに再分類して管理する必要があります。

 

3.タスクの優先順位をつける

明確に期限が決まっているタスクを整理したら、次に優先順位をつけます。

 

まず、プロジェクトのスケジュールを踏まえ、タスク一つひとつを次の3つの指標で比較しながら整理してください。

 

  • 期限:いつまでに完了するか
  • 緊急度:対応が長引いたときに悪影響を及ぼすかどうか
  • 重要度:対応が将来的に好影響を及ぼすかどうか

 

期限だけでなく、緊急度と重要度という指標を用いる理由は、タスクに取り組む優先順位をつけるためです。自分が抱えているタスク同士を比較しながら緊急度と重要度を振り分けることで、タスクの優先順位付けができます。

 

特に、誰かと一緒に進めているタスクや、誰かに依頼する必要があるタスクについては、相手のスケジュールも考慮しないといけないため、期限を確認しながら管理しておくとよいでしょう。

 

4.タスクのステータスを更新する

整理して書き出したタスク管理をおざなりにしないために、毎日タスクを確認する時間を定例で設けたり、ひとつタスクを終えたら必ずタスク一覧を確認するといった習慣づけを行なったりする必要があります。

 

タスク管理を行なう上での注意点は、タスクの緊急度と重要度は時間経過とともに変動することです。なぜならば、緊急度と重要度は相対的な指標ですが、期限だけは絶対的な指標なので、状況に応じてタスクのステータスが変動します。

 

したがって、タスク管理を行なう上では、常にタスクの優先順位(ステータス)が変動する前提で確認することをおすすめします。

 

 

●様々なタスク管理ツールのメリット・デメリット

このようにしてタスク管理を行なうのですが、人間は一度に3〜5個の物事しか把握できないと言われており、整理したタスクをすべて頭に入れておくのは現実的ではありません。

 

そのため、効果的にタスク管理を行うには、何かしらツールなどを使って自分の頭の外にタスク一覧を出しておくことが必要です。

 

タスク管理を頭の外に出すためには、大きく分けると次の方法があります。

 

  1. アナログ管理
  2. デジタルツール
    • ToDoリスト
    • カンバン形式
    • 表形式
    • ガントチャート

 

この5つの方法には、それぞれメリット・デメリットがあるので、ひとつずつご紹介します。

 

アナログ管理

アナログ管理は、ノートや付箋、ホワイトボードなどを使う方法です。

 

メリットは、手書きで書くことで、頭の中を整理したり記憶に定着させたりすることが出来る点です。

 

一方で、常に紙やペンを持ち歩く必要があり、紙を新しくするときには書き直さないといけない、手元になければすぐに内容を確かめられない、更新や削除に柔軟に対応しにくい点がデメリットとして挙げられます。

 

デジタルツール

インターネットがあればすぐに手元で確認できる、タスクの追加、削除、複製、検索がやりやすいといったメリットがあります。

 

一方、間違って編集する可能性も高いため、使う際には丁重に行う必要があります。

 

(1)ToDoリスト

ToDoリストは、やるべきことをリスト化し完了したらチェックをしていく方法です。

 

メリットとしては、それぞれのやることを一覧で書き出すことが出来る点、コメントを記載したり、メモなどを残すことができます。

 

一方でガントチャートや表形式のように長期的なスケジュールを表示できないというデメリットがあります。

 

先述の通り、タスクには明確な期限が存在するので、ToDoリストはタスク管理とは別に用いることがおすすめです。

 

 

(2)カンバン式

カンバン式では、ボード上に複数のリストを作成、それぞれのリストにタスクを置き、進捗に合わせてタスクを移動する方式です。

 

どの工程にどのタスクがあるかを俯瞰、同じボードを複数メンバーと共有、それぞれのタスク内でコメントなどのやりとりもすることができます。

 

ただし、それぞれのタスクが紐づくプロジェクトの全体のスケジュールは見えにくい点がデメリットといえます。

 

 

(3)表形式

表形式の管理ツールで代表的なものは、エクセルやスプレッドシートです。

 

こうした表計算ツールは、比較的多くの方が使っているツールなので、誰でもすぐに使い始めやすいという特徴があります。同じファイル内で複数シートをつくれるため、短期的な作業リストと長期的なスケジュールといったように、複数の表をつくることができます。

 

自由につくることができますが、一方でタスク管理用につくられていないのでフォーマットを自分でカスタマイズする必要があります。

 

(4)ガントチャート

ガントチャートは、「段取り」を項目別にまとめた表で、縦軸には、プロジェクトの各段階を作業・タスク、横軸には期間が記載されています。

 

最大のメリットは、現在のプロジェクトの進捗やそれぞれのフェーズにおけるタスク量、スケジュールを俯瞰することができることです。チャートをつくる過程において、タスク管理に必要なタスクの洗い出し、優先順位付け、スケジュールへの落とし込み、その上で、各メンバーにタスクを割り振ることができます。

 

ただし、「ガントチャートはプロジェクトに紐付いているもの」というイメージがあり、プロジェクト全体のガントチャートが作成されるので、どれが自分のタスクなのかわかりにくい点、正しいガントチャートを作成するためにはスキルが必要という点がデメリットとして存在します。

 

 

●簡単に直感的にガントチャートを作成できる「シェアガント」

ガントチャートを作成するツールのひとつである「シェアガント」は、ガントチャートを難しい操作なく直感的に作成することができるクラウドツールです。

 

シェアガントの最大の特長は、まるでエクセルで行を足していくように、直感的にタスクを追加しメンバーに割り当てたり、カーソルによるドラッグでタスクの期間を伸縮できることです。下記のようにガントチャートだけでなく、自分に割り振られているタスクのみを一覧で見ることもできます。

 

また、各メンバーに割り振られたタスクのガントチャートと、チーム全体のガントチャートをボタン一つで切り替えられ、プロジェクト管理者は、プロジェクト全体の管理と、個々のメンバーへの進捗状況の把握・指示ができ、メンバーは「いつまでに、何をやるのか」を常に把握できます。

 

 

 

●それぞれに合ったタスク管理の方法を見つけるために

やるべきことがたくさんあって忙殺されている状況で最初に試みてほしいことは、まずはやるべきことを書き出すことです。

 

その上で、やるべきことを「タスク」と「ToDo」に分けて、それぞれ優先順位をつけることで、「とりあえず、まずはこれに手を付けよう」ということを決められるようにすることが重要です。

 

ご紹介したように、タスク管理で使えるツールは複数ありますが、ガントチャートはタスク管理で重要な「長期的なスケジュールから逆算する」「チームメンバーとの連携」をしやすいツールといえます。シェアガントについて詳細を知りたい、試験的に導入してみたいなど、ご興味のある方はこちらからお問い合わせください。

 

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