「マイルストーンって、聞いたことはあるけど、実はよくわかっていない…」
そんな風に感じている方も多いのではないでしょうか?
ビジネスの現場では、「マイルストーンを置く」「マイルストーンを達成する」など、当たり前のように使われる言葉ですが、スケジュールやタスク、KPI(重要業績評価指標)などと混同してしまうこともしばしば。
特に中小企業で初めてプロジェクト管理に取り組む方や、部署間の連携が多い業務を担当する方にとっては、「マイルストーンって何?どうやって使えばいいの?」という疑問がつきものです。
本記事では、そんなマイルストーンの基本的な意味から、似た言葉との違い、具体的な使い方や設定方法まで、やさしく丁寧に解説します。
この記事を読めば、「マイルストーンってこういうことだったのか!」と納得でき、明日からの業務にすぐに活かせるようになります。
「マイルストーン(milestone)」とは、本来は「道しるべ」「里程標(りていひょう)」という意味の英単語で、道中に設けられた距離を示す標識のことです。
ビジネスやプロジェクト管理の文脈では、「プロジェクトの中間地点」や「重要な節目」を指します。たとえば「開発フェーズ完了」「サービスのローンチ」「納品」など、プロジェクトの進行を測るための通過点がマイルストーンにあたります。
つまりマイルストーンは、「プロジェクトがどこまで進んでいるか」を見える化するための“中間ゴール”とも言える存在です。
日本語で言い換えると、「節目」「中間目標」「進捗の区切り」などが近い表現になります。ただし、単なる「目標」と違って、マイルストーンはプロジェクト全体の中で「いつまでに・何を完了させるか」という明確な基準を持っています。
たとえば「7月末までに試作品を完成させる」といった具体的な日付と成果が定義されているものが、マイルストーンとして機能します。
つまり、マイルストーンは「プロジェクトが順調に進んでいるか」を確認するための節目であり、KPIや目標を達成するための途中経過として非常に重要です。
マイルストーンを設定することで、プロジェクトがどこまで進んでいるのかが一目でわかるようになります。進捗が数値だけではなく、具体的な「出来事」や「完了した成果物」として整理されるため、関係者全員の認識をそろえやすくなります。
たとえば、「○月○日にアンケート完成」「△月△日に顧客レビュー完了」など、進捗を測る明確なポイントがあると、次にやるべきことも自然と明らかになります。
長期プロジェクトでは、ゴールが遠くてモチベーションが下がってしまうこともあります。そんなとき、マイルストーンがあると「ここまで進んだ!」という小さな達成感が得られ、チームの士気が高まります。
特に中小企業では、少人数で複数の業務を兼任していることが多いため、こうした中間達成の積み重ねが、仕事への前向きな姿勢につながります。
マイルストーンは、社内外の関係者と「進捗の区切り」を共有する役割も果たします。クライアントとのミーティングや社内報告の際にも、マイルストーンを基準に話を進めれば、食い違いや認識のズレが減ります。
たとえば、「○月末に試作品提出」と共有しておけば、それに向けてのタスク配分やスケジュール調整もスムーズに進めることができます。
マイルストーンは、業種や業務内容にかかわらず、さまざまなビジネスシーンで活用されています。ここでは代表的な例をいくつか紹介します。
例:新規アプリ開発プロジェクトのマイルストーン
このように、開発工程の節目ごとにマイルストーンを設定することで、プロジェクト全体の流れを見渡しやすくなります。開発チーム内の進捗確認はもちろん、ステークホルダーへの報告資料としても使えます。
例:キャンペーンLP(ランディングページ)制作プロジェクト
複数の部署や外注先が関わるプロジェクトでは、マイルストーンが“連携のタイミング”として機能します。特にWeb制作は納期がタイトなことも多く、節目を明確にしておくことで「いつまでに、誰が、何を完了させるか」がブレにくくなります。
例:新入社員向けのオンボーディングプログラム
社内イベントや制度運用でも、マイルストーンは活用できます。進捗を見える化することで、関係部署との連携もスムーズになりますし、フォローアップのタイミングを見逃すことも減ります。
マイルストーンは、以下のステップで設定するとスムーズです。
このように、「ゴールから逆算して節目を決める」発想がポイントです。
マイルストーンを効果的に使うには、いくつかの注意点があります。
マイルストーンを視覚的に管理するのに便利なのが「ガントチャート」です。ガントチャートとは、横軸に時間、縦軸にタスクや工程を並べた図表のことで、プロジェクトの進捗が一目でわかる形式です。
この中にマイルストーンを記載すれば、「いつ・どの段階で何を達成するのか」が明確になります。
マイルストーンの管理方法としては、大きく分けて次の2つがあります。
★無料テンプレートに関連する記事はこちら:
『Excel(エクセル)でガントチャートを作るのは大変?【2025年】無料テンプレートや注意点まとめ』
『業務の見える化とは?【2025年】エクセルテンプレ&無料ツールで始める方法を解説』
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シェアガントは、中小企業やITが苦手な方でも直感的に使えるプロジェクト管理ツールで、マイルストーンの管理にもぴったりです。
たとえば、
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「マイルストーン」とは、プロジェクトの中で設定する“重要な節目”のこと。単なるスケジュールやタスクとは異なり、進捗管理や関係者との認識合わせに欠かせない存在です。
この記事では、マイルストーンの意味・使い方・設定方法について、初心者の方にもわかりやすく解説してきました。
プロジェクトがうまくいくかどうかは、最初の「計画」と、途中での「確認」にかかっています。マイルストーンを上手に使えば、プロジェクトはもっと楽に、そしてチームみんなが安心して取り組めるものになります。
あなたの現場でも、今日から「マイルストーン」を意識してみませんか?