「議事録って、何を書けばいいのかわからない」「上司から『これじゃ伝わらない』と注意された…」そんな経験はありませんか?
会議後に残す“議事録”は、ただの記録ではなく、次のアクションをスムーズに進めるための重要なツールです。でも、内容がごちゃごちゃしていたり、読み手に伝わらなければ逆効果。
特に中小企業では、議事録がしっかりしていないと「何を決めたのか」「誰が何をするのか」が曖昧になり、仕事の遅れやミスにつながることもあります。
本記事では、議事録の「ダメな例」と「上手な書き方」を比べながら、誰でも伝わる議事録が書けるようになるためのポイントを解説していきます。テンプレートや便利ツールの紹介も交えて、すぐに実践できる内容にまとめました。
「議事録を書くのが苦手」と感じている方こそ、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
議事録とは、会議や打ち合わせで話し合われた内容を、あとから誰が見ても理解できるように記録した文書のことです。単なる“メモ”とは異なり、関係者全員が「同じ認識」で行動できるようにする役割があります。
混同されがちな「備忘録」と「報告書」ですが、以下のように目的が異なります。
このように、議事録には「記録する」「共有する」「行動に移す」ための大切な役割があるのです。
議事録を書いたのに「読みにくい」「結局、何が決まったの?」と言われた経験はありませんか?
ここでは、よくある“失敗しがちな議事録”の特徴を整理します。自分の議事録に当てはまっていないか、チェックしてみましょう。
会議の内容をすべて文字起こしするようなスタイルは、読み手にとって非常に負担です。話し言葉は繰り返しや冗長な表現が多く、文章として読むとわかりづらくなります。
❌【NG例】
「えっと、だからまあ…その件は、来週また話そうかなって感じで…えー、えーと、はい、お願いします。」
このままでは何が決まったのか、伝わりません。
「〜について議論した」「〜という話が出た」など、議題に触れてはいるものの、結論や決定事項が書かれていない議事録もよく見かけます。
❌【NG例】
「新商品について意見交換した。」
誰がどんな意見を出したのか?決定事項は?行動するのは誰?が不明です。
フォーマットが統一されていない議事録は、情報がどこにあるのか探しにくく、読み手にストレスを与えます。特に複数の会議記録を保管する場合、比較や検索がしづらくなります。
議事録が「読みやすい!」「わかりやすい!」と言われる人には、共通するコツや準備があります。ここでは、議事録が上手な人が実践しているポイントを紹介します。
議事録がうまい人は、会議が始まる前から勝負が始まっていることを知っています。議題やアジェンダ、会議の目的をあらかじめ把握しておくことで、どこを重点的に記録すべきか判断できます。
✅【GOOD例】
会議の目的:「新商品の発売スケジュールを決定する」
想定アジェンダ:
情報を「結論→根拠→詳細」といった順序でまとめられる人は、読み手にとっても理解しやすい議事録が書けます。この「ピラミッド構造」で整理すると、内容が頭に入りやすく、後から読み返すときも便利です。
✅例:
【決定事項】新商品の発売は9月1日に決定
【理由】プロモーションとの兼ね合い、製造スケジュールの都合
【補足】SNSキャンペーンは8月中旬開始を予定
「誰が何を言ったか」ばかり書くのではなく、最も重要なのは「何が決まったか」。この区別ができている人は、議事録の価値を高められる書き手です。
✅ポイント:
議事録をうまく書くためには、「何をどう書くか」だけでなく、「いつどう準備するか」も重要です。ここでは、初心者でも実践できる5つのステップに分けて解説します。
会議が始まる前に、最低限以下の2点を用意しましょう。
速く書こうとすると、情報が雑になりがちです。効率よく記録するには、以下のようなメモ術が有効です。
「この議事録を読めば、すぐ動ける」状態が理想です。特に以下の要素は、別枠にして目立たせましょう。
議事録は“読みもの”ではなく“実用文書”です。一文を短く、文末を統一して簡潔に書くと、見やすくなります。
❌ NG:
「〇〇についてはAさんが〜と言い、Bさんは〜と反論し、最終的に〇〇となりました。」
✅ OK:
誤字脱字だけでなく、内容の抜け漏れも確認しましょう。できれば上司や会議主催者に一度見てもらい、「これで共有してOKか」確認するのが安心です。
忙しい中で議事録を書くのは大変。ここでは、短時間で仕上げるために役立つテクニックをいくつかご紹介します。
🔹 会議中に「決定事項」と「TODO」はマークをつけておく
リアルタイムで「★」や「!」などの記号をつけておけば、あとで探しやすく、整理もスピーディに。
🔹 話し方のクセを掴む
上司やメンバーの「まとめに入る時の口グセ」や「よく使う表現」を把握しておくと、要点をキャッチしやすくなります。
🔹 議事録フォーマットに直接打ち込む
メモから転記するより、最初からフォーマットに記録した方が効率的。抜けや漏れも防げます。
🔹 タイピングより“要点抽出力”を鍛える
早く書こうとするより、「何が重要か」を即判断できるスキルの方が、結果的に時短になります。
🔹 議事録は“当日中”に見直す
記憶が新しいうちに見直すと、補足も修正も早く済みます。時間が経つと手間が倍増します。
議事録を効率よく、そして読みやすく仕上げるためには、形式(フォーマット)を統一しておくことが大切です。ここでは、よく使われる形式の種類と、Word・Excelの使い分けポイント、そして実用的なテンプレートの構成例を紹介します。
→ 社内の文化や用途に応じて、使い分けるのがベストです。
以下は、ビジネスシーンでよく使われる議事録フォーマットの基本構成です。
【議事録テンプレート例(Word形式)】
【議題・内容】
【次回予定】
・日時/場所/議題(未定でも可)
このようにフォーマットが決まっていれば、記入ミスや漏れを防げるうえに、チーム全体で共有しやすくなります。
「議事録をもっとラクに書きたい」「メモが追いつかない…」そんな方の強い味方になるのが、議事録作成を支援するツールやアプリです。ここでは代表的な3つのカテゴリに分けて紹介します。
スマホやパソコンの録音機能を使えば、聞き逃しを防げます。最近では、録音した音声を自動で文字起こししてくれるサービスも充実しています。
代表ツール:
※注意:録音前には必ず参加者に確認を取りましょう。
AIの進化により、議事録作成の負担は大きく軽減されつつあります。たとえば、録音やメモをAIに要約してもらえば、手動でまとめる手間が省けます。
活用例:
AIツールはあくまで補助ツールとして使い、最終確認は人の目で行うのがベストです。
せっかく会議で決まったことも、実行に移されなければ意味がありません。議事録とタスク管理をつなげることで、会議を「成果につながる場」に変えることができます。
たとえば、「シェアガント」の場合:
シェアガントは、心理的安全性を重視したプロジェクト管理ツールで、チームのタスクやスケジュールを視覚的に整理できます。会議で決まったTODOをその場でガントチャートに登録し、担当者・期限を明確にして進捗管理に役立てることができます。
チャットやダッシュボード機能も備えているため、会議後のフォローもスムーズ。議事録で明確になった内容を、そのまま行動に移しやすい環境が整っています。
「議事録の内容をチームで共有し、確実にアクションにつなげたい」
そんなニーズがあるなら、シェアガントの活用はおすすめです。
議事録は、単に会議内容を記録するだけのものではありません。読みやすく、行動につながる議事録は、チーム全体の仕事をスムーズに進めるための「エンジン」となります。
今回ご紹介したように、
というだけで、格段に伝わりやすく、役立つ議事録が書けるようになります。
また、議事録で明確になった「決定事項」や「タスク」を、そのままプロジェクト管理に活かすことで、会議後のアクションにブレがなくなります。
たとえば、シェアガントのようなプロジェクト管理ツールを活用すれば、議事録の内容をそのままスケジュールやタスクに反映でき、進捗の見える化もカンタンに。中小企業でもすぐに使い始められるやさしい設計で、チームの連携を自然にサポートしてくれます。
「議事録、今日からちょっと変えてみようかな」
そんな前向きな一歩を応援しています!